「コカ・コーラに入社」(私の履歴書ep1)
今後、「私の履歴書」という題で、半生の振り返りと想い出話と自己紹介を兼ねてここに書いていきたいと思いますのでよろしくお付き合いください。
エピソード1は、コカ・コーラに入社して営業に勤務していた2年間の話です。
コカ・コーラ入社まで
私は1964年10月(オリンピックイヤーです)に大阪で生まれました。
ごく普通の小・中・高生活を経て、一浪の後、関西大学 社会学部に入社しましたが、諸事情あり6年も在籍することになりました(笑)
言い訳でもなんでもないのですが、学生の頃は「酒屋さんでのアルバイト」と「バンド活動(オフコースのトリビュートバンド)」に明け暮れた結果が6年間の大学生活に繋がったと思います。
なお、バンド時代の映像が残っています。
諦めずに学費を出し続けてくれた母親には感謝してもしきれませんね。
その大学6年生の頃、就職に際しては食品系のメーカーを志望していました。
そして、ご縁を得て「近畿コカ・コーラボトリング株式会社(現 コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社)」に入社しました。
最初の配属先は、大阪府の八尾市にある営業所でした。
配達の仕事に従事
最初の2年間は、コカ・コーラカラーの赤いトラックに乗って営業と配達の仕事に従事しました。
コカ・コーラは、問屋さんなどを通さず小売店様と直接取引をする流通システムでしたので、私たち社員が配達をしていたのです。(後に、この配達の仕事は外部協力会社などに移管されました)
毎日、平均約10kgの製品を300ケースを配達するのはかなりの激務でした。
入社前に「あれはしんどい仕事だ」ということは聞いていましたのでそれなりに覚悟していましたが、想像以上にしんどい仕事でした。
でも、やりがいもある仕事でしたから、やめようと思ったことは一度もありませんでした。
営業の楽しさを学ぶ
この頃に学んだことは、営業の楽しさでした。
配達仕事のミッションは、ご注文頂いた製品をお届けしてお代金を頂戴すること(コカ・コーラの取引は原則としてキャッシュ・オン・デリバリー)ですが、その本質は営業です。
配達をしていると、どのお店で、どの商品が売れているかが分かります。そういった情報を積み重ねていくことで、他のお店に対して色々な提案ができることになりました。
例えば、店頭に設置して頂いている自動販売機の商品ラインナップの変更の提案です。
その提案が、実際のお店の売上増に繋がれば喜んで頂けますし、ひいてはコカ・コーラの売上増にもつながります。
提案が功を奏し、お店の売上が増え、結果として自分の営業成績が上がること(これは営業歩合給にも反映されます)が嬉しくてなりませんでした。
販促も有意義な仕事でした
店頭でのマーチャンダイジングも大切な仕事の一つでした。
コンビニがまだ多くなかった1990年代の初頭は、地域に根付いた酒屋さん、食品店さん、パン屋さん等がコカ・コーラにとっては重要な業態でした。
そこで、配達した商品はそのまま倉庫に置くのではなく、店内の商品棚や冷蔵庫に並べたり、広告バナーを貼ったり、装飾したりするのがマーチャンダイジングです。
マーチャンダイジングは、店内を明るく華やかにすることにも繋がりますが、コカ・コーラにとっては販売場所を占有できるメリットもあります。
つまり、お店のWINとコカ・コーラのWINになる大切な仕事でした。
達成感が高い自販機の設置交渉
また、新規の自動販売機の設置交渉には力を入れました。
コカ・コーラが大きなシェアを誇っていた背景には自販機の設置台数の多さがありましたから、自ずからその台数をさらに増やすべく会社は力を入れていました。
しかし、自販機の設置交渉は困難な仕事でした。
世界的なブランドランキングで一位を獲得したこともあるコカ・コーラですが、その知名度だけで設置交渉が進むほど甘くは無いのです。
実は、自販機の設置交渉は殆どが門前払いです。
設置交渉の商談にまで進むことが出来る確率はほんの数パーセントなのです。
コカ・コーラの自動販売機 | 日本コカ・コーラ
なので、設置交渉が上手くいき、設置が完了した時の喜びと達成感は大きく、これが次への行動への意欲に変わっていきました。
そして、自販機の設置交渉は困難であるがゆえに、成功すると上司から大いに褒められ、同僚から羨望の眼差しで見られるので、これも次へのアクションへの原動力となりました。
はじめての異動辞令
このように、営業所で過ごした2年間は、しんどい中でも仕事の楽しさを覚えたり、成果が出た時の達成感や喜びを学んだりすることに繋がりました。
この期間に学んだことは生涯の宝物だと思っています。
そして2年目の終わりが近づいた時、営業所長から呼び出しを受け本社への異動が決まったことを告げられました。
異動先は、その翌年から新設となる「物流部 物流企画課」でした。
この当時のコカ・コーラの配達の仕事は、3K(きつい、きたない、きけん)の代表職種の一つだという評判があったようで、このままだと将来は配達を担う社員が集まらないという危機感が会社にはあったようです。
物流企画課は、その肉体的負荷を下げると同時に、物流システムを効率化しコストダウンを実現するための仕組みづくりをミッションとする部署だと説明を受けました。
将来は、本社で仕事をすることを夢に見ていた僕ですが、こんなに早く夢が叶うとは思ってもみませんでした。
(つづく)
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